パーヴォ・ヤルヴィとシンシナティ交響楽団

 

この指揮者を有名にしたのは、 ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンとのベートーベンの交響曲ですが、その前に良い録音を重視するTELARCレーベルとDSDの1bit録音をしていたのが、シンシナティ交響楽団との演奏です。
ここでは、ストラヴィンスキーやプロコフィエフ、ドビュッシー、ラヴェル、バルトークなど多彩な作曲家の演奏を楽しめます。
ベートーベンの時と同様に、どれもヤルヴィの音になっている感じで、ストレートではっきりとしており、初めて聴く人でも判りやすいものとなっています。ストラヴィンスキーなどは、もう少し父のネーメ・ヤルヴィのように熱いところが欲しい気もしますが、これがパーヴォ流の明晰さなのでしょう。

1.ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ドビュッシー管弦楽曲集です。中学の音楽の時間で聴いたこのタイトル曲の強い印象がよみがえります。
  ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

2. ラヴェル:ボレロ
これもラヴェルの管弦楽曲集でフランスものが続きます。色彩的な美しさが明確に判断できるお薦め盤です。
  ラヴェル:ボレロ

3. プロコフィエフ:交響曲第5番
この曲は、はっきりした音構成が非常に似合う曲です。プロコフィエフの名曲の一つですが、明解なこの演奏はかなり個性的でしょう。
  プロコフィエフ:交響曲第5番

4. ストラヴィンスキー:春の祭典
このストラヴィンスキーも同様の傾向です。ニールセンの交響曲第5番も一緒に入っていますが、こちらもかなり楽しめます。
  ストラヴィンスキー:春の祭典

5. バルトーク:管弦楽のための協奏曲
この盤にはバルトークと一緒に、ルトスワフスキの管弦楽のための協奏曲も入っています。二人の作曲家の同名の曲を合わせた企画もよく、聴くものをワクワクさせます。
  バルトーク:管弦楽のための協奏曲

<追加>
6.ムソルグスキー:展覧会の絵
再度、聴き直してみたら、この作品の特徴である色彩的な音といい盛り上がりといい、かなりのものと感じましたので、追加しました。父ネーメの同曲CDも確認しましたが、パーヴォの方が録音の良さもあり迫力ありました。
  ムソルグスキー:展覧会の絵 他

感動の愛聴盤 その2

 

今回は、よく聴くCDの中から、いくつか特徴的な楽曲や演奏をとりあげてみたいと思います。

1.ムーティ/ハイドン「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」
あまり知られていない曲ですが、弦楽四重奏版もあります。弦のピアニッシモが印象的で、どこかで聴いたことのあるようなメロディも心に残るものがあります。
  ハイドン:十字架上のキリストの最後の7つの言葉

2.コパチンスカヤ&サイ/ベートーベン「バイオリン・ソナタ第9番”クロイツェル”」
この曲は名曲ですが、演奏が凄いの一言です。もともとファジル・サイというピアニストのベートーベンで感動したのがきっかけで、このコパチンスカヤのバイオリンと出会いました。
今までのどのクロイツェルとも比べ物にならないくらいジプシー的(?)なベートーベンです。他にもバルトークのルーマニア民謡も楽しめます。
  スーパー・デュオ!

3.クロノス・カルテット/グラス「弦楽四重奏曲集」
現代音楽というジャンルの中の作曲家フィリップ・グラスは映画音楽で有名ですが、独特の同じ音形の繰り返しが特徴的で、弦楽四重奏曲では特に凝縮された音が感動的です。第3番「Mishima」も含まれています。先日、レディ・ガガのCDを初めて聴きましたが、このフィリップ・グラスに似ていて驚きました。レディ・ガガが好きな方は是非フィリップ・グラス聴いてみてください。
  クロノス・プレイズ・フィリップ

4.ヘンク・ファン・トゥイラールト(Henk van Twillert) /バッハ「無伴奏チェロ組曲」
何とこの名曲を、チェロではなくバリトンサックスで演奏しています。邪道と思われる方も多いと思いますが、かなり良い音で録音されており、とても楽しめます。以前、docomoのTV-CMでも使われていたかと思います。
  バッハ:バリトンサックスによる無伴奏チェロ組曲(2枚組)

5.シャハム&セルシェル/パガニーニ「バイオリンとギターのための作品集」
バイオリンとギターの二重奏ではバランスが悪いかと考えられますが、これが意外にピッタリ合うのです。パガニーニの親しみ易いメロディにのせて、シャハムのバイオリンが爽やかです。
  パガニーニ・フォー・トゥー ヴァイオリンとギターのための作品集

ブラームス交響曲第1番考

 

この曲ほどよく聴いた曲もないような気がします。
第4楽章の3分くらいのところからのホルンとフルートの絡みや、5分くらい経過したところから、ベートーベンの第九に似た旋律が静かに輝かしく始まるのです。最近では、ドコモのCMにも後者は使用されています。
この曲の演奏には、様々なエピソードがついたものがたくさんあります。ミュンシュが新結成されたパリ管を指揮したもの、カラヤンとベルリン・フィルがロンドンで行ったコンサートには楽器の到着が遅れる、最近では、2010年小澤征爾がガンからの復活を果たしてのニューヨーク・ライブなどです。

ネットワーク・プレーヤーを使用すると、CDプレーヤーではできないことができます。たくさんのCDアルバムをプリイリストにピックアップしてきて、演奏を並べて一緒に聴き比べることができるのです。再生装置が同じこともあり、比較試聴には最適な仕組みでCDではできないことです。
これからの投稿でも使っていきたいと思います。
私のライブラリには、現在のところ、この曲は15種類のアルバムが入っていました。
その中から、比較試聴により印象的なものを6枚選択します。
是非、ご一聴を。

1.ワルター/コロンビア交響楽団
  ブラームス:交響曲第1番/大学祝典序曲/悲劇的序曲
やはり、このワルター盤が一番感動的です。堂々とした演奏スタイルと木目細やかな配慮がブラームスには最適なのでしょう。

2.カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  Symphony No. 1 / Verklarte Nacht
英国TESTAMENTというレーベルは、私が大好きなレーベルで、昔の録音をデジタル時代に合わせてリマスターしています。モノラルで良い録音のものも多いのですが、このCDはステレオで全体の響きが見事です。

3.チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
  ブラームス:交響曲第1番、「ドイツ・レクイエム」/Brahms: German Requiem Symphony no.1
この指揮者はスタジオ録音をしなかったので、ライブしかありませんが、ゆっくりとした独特のスタイルの中にも緊張感を保った演奏が素晴らしいできとなっています。特に、ホルンとフルートの掛け合いから例の第九に似た旋律へ流れるところは最高です。

4.小澤征爾/サイトウ・キネン・オーケストラ
  ブラームス:交響曲第1番/ハンガリー舞曲集
小澤征爾は2010のガンからの復帰盤と1990年盤がありますが、1990年盤はみずみずしい感動を与えてくれます。

5.フルトヴェングラー/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
  Brahms;Symphony No.1
これは、モノラルのTESTAMENTレーベルのものですが、実によく再現されています。フルトヴェングラーらしいテンポの揺らしや一気に突き進む逞しさなど感動的な名演です。第4楽章開始から2:45くらいから始まるホルンはいかにもウィーン・フィルらしい音で楽しめます。

6.ミュンシュ/パリ管弦楽団
  ブラームス:交響曲第1番
フランス人のミュンシュという指揮者の演奏は、相当熱っぽいのですが、特にパリ管弦楽団結成後、ボストンから舞い戻った演奏は素晴らしく、このブラームスも絶品です。