ベンチャービジネスの新ターゲットは「ニッチリッチ市場」

 

ベンチャー企業を取巻く環境が変化しています。
これまでは、ある程度の投資を前提とすることから、失敗した場合のリスクも大きく、ベンチャー企業の破綻は珍しくありませんでした。
さらに、成功した場合でも、大きくなった市場には、満を持して大企業が参入してきます。同じような商品やサービスなら、先行のアドバンテージしかないベンチャー企業は、知名度や信用力などから不利になり、業績はジリ貧とならざるをえない状況です。
それでは、過去最悪の不況と言われる昨今、日本を活気づかせるためにベンチャーはどうすれば良いのでしょうか。
極論すれば、市場は大きくしないことと、初期投資が少なくてよいことではないでしょうか。

大量生産大量販売が必要な大企業が、参入できない狭いニッチな市場がビジネスのターゲットとなります。初期投資を抑えるには、それなりに単価と付加価値は高くする必要がありますが、満足度も大きな商品やサービスとすることで、その市場でのリッチなユーザーの存在が不可欠になります。
このベンチャービジネスがターゲットとするニッチだけれどリッチな市場を「ニッチリッチ市場」と名付けたいと思います。
更に、最近では、ベンチャーの成功事例も、マス市場かをターゲットにしたものです。世界ではTwitterやfacebook、日本でもGreeやモバゲーなども、廉価で大量を目指しています。だからこそ、「ニッチリッチ市場」はビジネス・チャンスだと思います。

これらの市場は当然のことながら現在も存在するのですが、画期的な改善要素やアイデアがあれば、これはベンチャービジネスのターゲットとなるでしょう。

大企業が撤退している分野が狙い目です。

ここで「オーディオ」が登場します。

ハイエンドなピュアオーディオを楽しむ人はそう多くはありません。ニッチです。
最近は、団塊の世代が退職し余暇の活用として、オーディオ市場が盛上がっているとの話も多いですが、若い世代にも熱心なマニアはそれなりにいます。明らかに「ニッチ」、場合によっては変人ですが。
現在、日本で一番高いスピーカーはペアで約19百万円します。
標準的なシステムを組もうとすると、すぐ数百万円は必要になります。
プロの機器や設備よりもアマチュアの機器の方が高価な分野は、「オーディオ」ぐらいしかないのではないでしょうか?  このオーディオの価格設定は、ユーザーの満足度と関係します。単に原価がいくらかや原価を安くして価格競争をするのかではなく、ユーザーが満足できる音のために原価が高くても、また少量しか売れなくても良いようにビジネスプランをつくるのです。
因みに百万円を超えるオーディオ・ケーブルもたくさん存在しています。
間違いなく「リッチ」です。

そして、この市場からソニーやパイオニアなどの大企業は逃げ出しています。

オーディオ業界の老舗雑誌に「StereoSound」があります。
この雑誌は広告が多く分厚いのでも有名ですが、2009年に入り、総ページ数が大きく減少しました。これまで500数十ページだったものが100ページも減少したのです。もちろん広告分が減少したのです。リーマンショック以降大企業の付き合い広告などが大きく減ってしまいました。
ベンチャーにとっては、大きなビジネス・チャンスです。
従来のオーディオに何かの工夫を加えられれば、また、世の中を変えられる仕組みがあれば、今こそ挑戦すべき分野であるように思います。

市場は世界にも及ぶのです。フランスを訪れた時に、空港で雑誌をみていたら、オーディオ雑誌が数冊ありました。中はフランス語なのでよく判らないのですが、価格は確認できました。AccuphaseのDG-48が11,900ユーロ(約150万円)で日本価格の倍です。

欧州でも満足度を追求するオーディオマニアはいるのです。日本でも海外製品は現地価格の倍くらいしていますが、同様のことが欧州にも存在していました。

このチャンスに挑戦してみてはどうでしょう。

 

 

オーディオの醍醐味は弦楽四重奏

弦楽四重奏をオーディオで聴くと、生の演奏会では味わえない感動があります。
演奏会では一つの塊となってハーモニーとして聴こえてしまう、各楽器の定位がはっきりと実感できます。
オーケストラなど大規模な編成の場合は、それぞれの楽器を明確に捉えることはなかなか難しいのですが、弦楽四重奏の場合は、弦楽器だけで単一音色であるため、定位感が楽しめます。
また、オーディオの場合は、音量も自由に大きくできるので、ピアニッシモさえ綺麗に再現できれば、緊張感は、生とは比べ物にならないくらい高まります。
弦楽四重奏というとちょっと地味ではありますが、作曲家の個性もよく出ている曲も多く、オーディオの醍醐味だけではなく、音楽としても十分楽しめると思います。

1.アルバン・ベルク四重奏団/ハイドン:弦楽四重奏曲第77番「皇帝」
この曲の第二楽章はドイツ国歌となっています。アルバン・ベルク四重奏団にはより洗練された新録音も良いですが、この旧盤の方がしっくりきます。
  ハイドン:弦楽四重奏曲第77番「皇帝」、第74番「騎士」

2.メロス弦楽四重奏団/メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲全集
この四重奏団は音色が柔らかく、このメンデルスゾーンやシューベルトが楽しめます。ベートーベンの第11番セリオーソなども他とは違った適度な緊張感で感動的です。
  メンデルスゾーン:弦楽四重奏曲全集
3.ハーゲン弦楽四重奏団/ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第3番&第7番&第8番
ハーゲン四重奏団は、はっきりとした録音が特徴です。定位感もはっきりとしています。このショスタコーウ゛ィチは近代の作曲家でもあることから、より鮮明な弦楽四重奏を楽しめます。他にシューマンもドイツ的な構成をよく表現できていると思います。
  ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲第3番&第7番&第8番

4. スメタナ四重奏団/ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番&第2番&第3番
DENONがデジタル録音を始めたころのスメタナ四重奏団の演奏です。ベートーベンの初期の弦楽四重奏曲は、何か心が温まります。
  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第1番&第2番&第3番

5.エマーソン弦楽四重奏団/バッハ:フーガの技法
この曲を弦楽四重奏で演奏するのは珍しいです。今回のオーディオの醍醐味として聴くには良い演奏です。エマーソン弦楽四重奏団は他の作曲家の弦楽四重奏曲でも良い演奏がたくさんありますが、このバッハは面白いと思います。
  バッハ:フーガの技法

パーヴォ・ヤルヴィとシンシナティ交響楽団

 

この指揮者を有名にしたのは、 ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンとのベートーベンの交響曲ですが、その前に良い録音を重視するTELARCレーベルとDSDの1bit録音をしていたのが、シンシナティ交響楽団との演奏です。
ここでは、ストラヴィンスキーやプロコフィエフ、ドビュッシー、ラヴェル、バルトークなど多彩な作曲家の演奏を楽しめます。
ベートーベンの時と同様に、どれもヤルヴィの音になっている感じで、ストレートではっきりとしており、初めて聴く人でも判りやすいものとなっています。ストラヴィンスキーなどは、もう少し父のネーメ・ヤルヴィのように熱いところが欲しい気もしますが、これがパーヴォ流の明晰さなのでしょう。

1.ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ドビュッシー管弦楽曲集です。中学の音楽の時間で聴いたこのタイトル曲の強い印象がよみがえります。
  ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

2. ラヴェル:ボレロ
これもラヴェルの管弦楽曲集でフランスものが続きます。色彩的な美しさが明確に判断できるお薦め盤です。
  ラヴェル:ボレロ

3. プロコフィエフ:交響曲第5番
この曲は、はっきりした音構成が非常に似合う曲です。プロコフィエフの名曲の一つですが、明解なこの演奏はかなり個性的でしょう。
  プロコフィエフ:交響曲第5番

4. ストラヴィンスキー:春の祭典
このストラヴィンスキーも同様の傾向です。ニールセンの交響曲第5番も一緒に入っていますが、こちらもかなり楽しめます。
  ストラヴィンスキー:春の祭典

5. バルトーク:管弦楽のための協奏曲
この盤にはバルトークと一緒に、ルトスワフスキの管弦楽のための協奏曲も入っています。二人の作曲家の同名の曲を合わせた企画もよく、聴くものをワクワクさせます。
  バルトーク:管弦楽のための協奏曲

<追加>
6.ムソルグスキー:展覧会の絵
再度、聴き直してみたら、この作品の特徴である色彩的な音といい盛り上がりといい、かなりのものと感じましたので、追加しました。父ネーメの同曲CDも確認しましたが、パーヴォの方が録音の良さもあり迫力ありました。
  ムソルグスキー:展覧会の絵 他