巨大ピアノの音とビジネス

KLAVINS-Piano Mod.370という巨大なピアノが、1987年に西ドイツのボンで制作され、18種類のCDを録音して、その後解体されたと聞いていました。
Mod.370とはModel 370の意味で、ピアノの弦を張った高さが、3.7メートルもあることから名付けられたようです。

Klavins Piano 1

この左側に置いてあるのが、普通のコンサート用のグランド・ピアノで、右側の光があたっている壁の近くにオルガンのように大きくたっているのが、このKLAVINS-Piano Mod.370です。

それでは、何故このような巨大なピアノが必要だったのかというと、ピアノ弦の長さの問題です。調律師さんによると、コンサート用のグランド・ピアノでも、中域から低音にかけては、緩めてその音に合わせるようにしており、しっかりと弦を張った状態で最も低い音を正確に出すには、5メートルほどの長さが必要なのだとのことです。
特に、低域は弦の長さが長いほど音にロスがなくなり、迫力とクォリティが上がるそうです。

実際に、Mod.370の手持ちのCDを聴いてみると、確かに低域の音がまるで変わります。
オーディオ機器の低域再生能力にも影響されると思いますが、響き方が尋常ではなく、今まで聴いたピアノ曲をこれで聴き直してみたくなる程の衝撃です。

  

このMod.370は、解体されたということで、その後会社(KLAVINS PIANOS社)もないのかと思っていたら、最近、Mod.370″i”というが再建されたようです。


このMod.370iをベースに、注文品として、2.6~5.2メートルの間のものを受注制作するとありました。因みに、基本価格は€260,000(2千数百万円)です。
さらに、このMod.370iの音は「THE GIANT」として、ロック音楽や映画音楽などに使用するサンプリング音源として、今年になって発売になっています。
また、グランドピアノ風の4.08メートルのModel 408も紹介されています。

Mod.370としてクラシック音楽ファンやオーディオ・ファイルに与えた感動は、数十年を経て、大きなビジネスに発展してきていたのには、大いに驚かされました。
このようなビジネスの成功は、大変勇気づけられます。

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